中学受験では、個人面接や保護者面接などの面接が実施されることがあります。
面接がある学校を志望している場合、筆記試験対策だけでなく面接対策をしておかなくてはいけません。
しかし、具体的にどのような対策をすべきかわからない人は多いのではないでしょうか?服装や言葉遣いなどのマナーだけでなく、質問の回答パターンについても理解しておく必要があります。
そこで今回の記事では、中学受験の面接に関する基本的な知識、面接官に見られるポイント、中学受験における面接の質問例について解説します。
面接のある学校を受験する方は、本記事を読んで面接対策に取り組んでみてください。
中学受験における面接とは
中学受験の入試形態は、学校によってさまざまです。
主な入試形態として、以下のものが挙げられます。
- 4科目入試(国語、算数、理科、社会)
- 2科目入試(国語・算数、および選択制)
- 算数1科目入試
- 英語入試
- 適性検査型入試
- 面接試験
現在は減少傾向にありますが、筆記試験に加えて面接試験を課している学校も存在します。
筆記試験のほうが比重が大きいケースがほとんどですが、減点されないためにも面接準備をしておくことが大切です。
中学受験の面接に関する基礎知識
ここでは、中学受験の面接に関する基礎知識を紹介します。
中学受験における面接の種類
中学受験における面接の種類は、主に以下の通りです。
- 個人面接:子どもが1人で受ける面接
- グループ面接:複数の子どもが一斉に受ける面接
- 親子面接:保護者と子どもが一緒に受ける面接
このように面接形式にはさまざまなタイプがあるので、面接形式にあわせた対策を行うことが大切です。
志望校の面接がどのタイプかを事前に確認しておきましょう。
中学受験の面接時間
中学受験の面接時間は、面接の種類によって変わってきます。
以下で、中学受験の面接時間を種類別に紹介します。
- 個人面接:5分〜20分程度
- グループ面接:20分程度
- 親子面接:5分〜30分程度
グループ面接は5人くらいの学生が一斉に面接するため、1人あたり4分間程度の回答時間となります。
親子面接は保護者と子どもの両者に質問するため、面接時間が30分と長くなることもあるようです。
面接がある学校例
それでは、どのような学校に面接があるのか例を確認していきましょう。
- 日本女子大学附属中学校:個人面接
- 東洋英和女学院中学部:個人面接
- 玉川聖学院中等部:個人面接
- 白百合学園中学校:親子面接
- 女子学院中学校:個人面接
- 頌栄女子学院中学校:保護者面接
- 桜蔭中学校:個人面接
参照:【中学受験2024】面接がある学校の2024年最新入試情報!よく聞かれる質問や当日の服装は?
※2023年12月6日時点
面接の有無に関しては、必ず公式サイトや学校に確認するようにしてください。
面接官に見られるポイント
面接官が注目するポイントは、主に以下の通りです。
- 回答内容
- マナー・言葉遣い
- 服装
- 性格
回答内容
子どもや保護者がどのような回答をするかは、まず面接官が注目するポイントです。
面接官は、子どもや保護者の回答から入学意思の強さやモチベーション、考え方などを判断しようとします。
中学受験の面接で聞かれる定番の質問は以下の通りです。
- 志望動機
- これまでの経験
- 将来の目標ややりたいこと
- 自分の強みと弱み
- 最近気になるニュース
- お気に入りの本
これらの質問に答えられるよう面接前に自分の考えをまとめておきましょう。
マナー・言葉遣い
中学受験における面接では、回答内容だけでなく、マナーや言葉遣いもチェックされています。
マナーや言葉遣いがしっかりしていないと、常識がない、面接に向けて準備をしていないと判断されてしまいます。
面接で注意すべき主なマナーは以下の通りです。
- 入室する前はドアを3回ノックする
- ドアを開ける前に挨拶し、返答があったら「失礼します」と言い入室する
- 退室時は立ち上がってからお礼する
- ドアを出る前にもう一度お礼する
- ドアは丁寧に閉める
- 面接中は姿勢を崩さない
- 明るい表情を心がける
言葉遣いははっきりとした口調を心がけ、丁寧語を使うと良いでしょう。
これらのマナーを踏まえた上で、面接練習を実施することが大切です。
服装や髪型
服装や髪型に関しては、「清潔感」を心がけることが大切です。
清潔感があると相手は好印象を抱きやすくなります。
具体的には、サイズに合ったスーツやシャツを選ぶ、落ち着いた色味にする、髪型は綺麗にまとめるなどの点に注意しましょう。
服装は願書で使用した証明写真と合わせる必要はありません。
髪型やメガネなどは証明写真の見た目と大きく変えないようにしましょう。
中学受験における願書の証明写真に関して、以下の記事で解説しています。
関連記事:【中学受験】願書の証明写真はどうすればいい?髪型や服装は?
性格
面接官は、受験生とのやり取りを通して、その子がどのような性格なのかを見ています。
学業に積極的に取り組めるか、生徒の性格が校風と合っているかなどを判断するためです。
特に、自分の長所・短所をどう捉えているか、どのように質問に回答しているかなどから、性格を読み取ろうとします。
自分の性格をアピールできるように、学校の教育方針を理解し、自己分析した上で面接に挑むことが大切です。
中学受験における面接の質問例
ここでは、中学受験における面接の質問と回答例を紹介します。
質問1:志望動機は何ですか?
志望動機は面接や願書などで聞かれる代表的な質問です。
志望動機として、以下のような内容を回答すると良いでしょう。
- 英語教育に力を入れている
- プログラミング教育が充実している
- 自主性を伸ばす教育方針
- 部活動の質が高い
- 文化祭で学校の雰囲気が気に入った
- オープンスクールで在校生の雰囲気がよいと思った
願書にも志望動機を記載する場合は、面接時と違う内容にならないように注意してください。
質問2:筆記試験はどうでしたか?
筆記試験後に面接が行われる場合、筆記試験の感想が問われることがあります。
ネガティブな印象にならないように、自分が頑張った点と苦戦した点、改善すべき点などをわかりやすく説明しましょう。
たとえ試験の手応えが悪かったとしても、「正直つまずく問題もありましたが、最後まで諦めず回答しました」など、ポジティブにまとめることが大切です。
質問3:入学後にやりたいことはありますか?
この質問は、受験生が何に興味があるかを判断するために聞かれます。
自分がやりたいこと、興味がある理由を簡潔に答えられるようにしましょう。
例えば、「理学部の数学科に進学したいので、数学の成績トップを目指したい」「サッカー部に入部して活躍したい」など、勉強や部活動、その他学校生活に関することを答えましょう。
学校が力を入れている分野と、受験生のやりたいことが合致している場合、その学校にマッチしていると判断されやすいため、学校独自の強みについても理解しておくことをおすすめします。
質問4:他の学校を受験していますか?
中学受験の面接では、併願先を聞かれることがあります。
基本的には正直に回答して大丈夫です。
しかし、「滑り止めとして2校を受験していますが、御校が第一志望です」などと答えたほうが入学意欲の高さをアピールできます。
第一志望である理由も併せて説明できると良いでしょう。
質問5:あなたの強みと弱みは何ですか?
強みと弱みに関する質問は、中学受験の面接でよく聞かれる質問です。
具体的に理解してもらえるように、エピソードを添えて話すと良いでしょう。
「私の強みは最後まで諦めないところです。ピアノのコンクールでは、難易度の高い曲に挑戦し、苦戦することもありましたが、毎日3時間練習を続け、グランプリを受賞することができました。」 |
また、弱みを回答する場合は、将来的にどのように改善を目指したいかを説明すると好印象です。
「私の弱みは飽きやすいところです。受験勉強に集中できない時もありましたが、科目を変えて気分転換したり、時間を測って勉強したりして、飽きないように工夫しました。」 |
まとめ
今回の記事では、中学受験の面接に関する基本的な知識、面接官に見られるポイント、中学受験における面接の質問例について解説しました。
中学受験の入試形態は学校によって異なりますが、面接がある場合はしっかりと対策する必要があります。
面接では、回答内容だけでなく、マナーや言葉遣い、服装、髪型、性格などがみられているため、悪い印象を与えないように面接練習してから挑みましょう。
中学受験の面接でよく聞かれる質問に関しては、事前に答えを考え、スムーズに回答できるように準備しておくことをおすすめします。
中学受験の前日の過ごし方については、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。