「中学受験はお金かかりすぎって本当?」
「中学受験で塾に通わせる場合の費用は?」
と疑問をお持ちの方は少なくありません。
塾やテキスト代、交通費など、中学受験にはさまざまな費用がかかります。
中学受験を検討している方は、どれくらいの費用がかかるかを把握した上で、準備を進めることが大切です。
今回の記事では、中学受験にかかる費用の平均総額、内訳、中学受験後にかかる費用について解説します。
中学受験の費用を抑える方法も解説するので、「中学受験の費用を用意するのがきつい」という人は必見です。
中学受験はお金がかかるイメージ?
中学受験に対してはさまざまな考えがありますが、「中学受験はお金がかかる」というイメージをもつ人は多いのではないでしょうか。
中学受験に対する意見には、以下のようなものが見受けられます。
- 小学から塾に通わせるなんてお金かかかりすぎ
- 合格できなかったらお金をドブに捨てる感覚がある
- 保護者はどうやってお金を工面しているの?
- 中学受験を視野に入れてお金貯めておきたい
- お買い物に全くお金を使えない
こういったイメージがある中で、「お金がかかるなら中学受験を成功させたい」、「子どもに質の高い教育を受けさせたい」という声も少なくありません。
以下の記事では、中学受験のメリット・デメリットについて解説していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事:中学受験の弊害とは?デメリットを克服する方法を解説します!
中学受験にかかる費用の平均総額
それでは、具体的に中学受験にはどれくらいのお金がかかるのでしょうか?
3年間塾に通った場合、中学受験にかかる費用の平均総額は「約200〜400万円」です。
中学受験するお子様の多くは、小学4年生頃から塾に通い始めます。
塾に加えて、家庭教師をつけたり、夏期講習・冬期講習などを受けたりすると、費用は高くなりやすいです。
また、出願する学校分だけ受験料がかかるので、どれくらい併願するかによっても費用が変わってきます。
ちなみに、中学受験における出願数の平均は4〜5校です。
以下で、何にお金がかかっているのかを確認していきましょう。
中学受験にかかる費用の内訳
ここでは、中学受験にかかる費用の内訳を詳しく解説します。
中学受験にかかる費用項目
中学受験する場合、主に以下の項目に費用がかかります。
- 塾代(入会金、授業料、テキスト代、季節講習代など)
- 教材費
- 飲食費
- 受験料
- 衣服代
- 願書用の証明写真代
- 交通費
以下で、塾に3年間通った場合の費用内訳の例を見ていきましょう。
中学受験にかかる費用の内訳
例として、塾に3年間通った方の費用内訳を紹介します。
項目 | 費用(3年間トータル) |
---|---|
塾 | 173万円 |
交通費 | 10万円 |
季節講習 | 36万円 |
模試 | 10万円 |
特別コース | 10万円 |
夏期合宿 | 10万円 |
家庭教師 | 16万円 |
合計 | 265万円 |
上記の内訳には受験料や衣服代、飲食費、願書用の証明写真代などが含まれていません。
塾にかかる費用の内訳
上記の表からもわかるように、中学受験にかかる費用では「塾代」が多くを占めています。
それでは、塾では具体的に何にお金がかかっているのでしょうか?
塾に3年間通った場合の費用内訳例を紹介します。
項目 | 費用(3年間トータル) |
---|---|
授業料 | 97万円 |
オプション講座 | 14万円 |
テキスト | 23万円 |
模試・テスト | 43万円 |
季節講習 | 60万円 |
合計 | 237万円 |
中学受験後(入学時)にかかる費用の内訳
中学受験を考えている方は、中学受験中にかかる費用だけでなく、中学受験後(入学時)の費用についても把握しておくと良いでしょう。
特に私立中学校に通う場合、入学金や授業料が高い傾向にあるので注意してください。
中学受験後(入学時)にかかる費用項目
入学時においては、主に以下の項目に費用がかかります。
- 入学金
- 授業料
- 衣服代(制服、運動着、スクールバッグなど)
- 定期券
- その他学用品(筆記用具、お弁当箱など)
以下で、中学受験後にかかる費用の内訳を確認していきましょう。
中学受験後(入学時)にかかる費用の内訳
ここでは、中学受験後にかかる費用の内訳を紹介します。
以下の表は、私立中学校に通う場合にかかる費用内訳の例をまとめたものです。
項目 | 費用 |
---|---|
入学金 | 30万円 |
授業料 | 30〜135万円(1年間) |
衣服 | 5〜6万円 |
定期券 | 学校までの距離による |
その他学用品 | 数万円 |
合計 | 70〜170万円 |
ちなみに入学金が必要なのは私立中学校のみです。
授業料に関しても、公立中高一貫校に通う場合は必要ありません。
中学受験の費用を抑える方法
ここでは、以下の中学受験の費用を抑える方法を紹介します。
- 公立中高一貫校を目指す
- 奨学金制度・特待生制度を利用する
- 助成金制度を利用する
- 慎重に塾を選ぶ
- 併願先を絞る
公立中高一貫校を目指す
中学校進学にかかる費用を抑えるためには、公立中高一貫校を目指すことをおすすめします。
先ほど説明したように、公立中高一貫校に通う場合は授業料がかかりません。
一方、私立に通う場合は1年間で100万円以上かかることがあります。
例えば、聖光学院における中学1年生の授業料は約102万円です。
3年間で考えると、私立中学に通う場合は最低でも約200万円を超えると考えて良いでしょう。
ただ、一般的に公立中高一貫校は倍率が高く、難易度が高いと言われています。
公立中高一貫校を目指す場合は早い段階から受験対策を始めても良いかもしれません。
奨学金制度・特待生制度を利用する
学校によっては、奨学金制度・特待生制度を利用できることがあります。
授業料が高い私立中学校は、奨学金制度を設けていることが多いです。
どれくらいの奨学金を受給できるか、申請条件は何かなど、奨学金に関して事前に情報を集めておくと良いでしょう。
特待生制度とは、一般的に成績優秀者を対象にした特別待遇のことです。
入学金免除、授業料免除、所定額の給付など、特待生制度の形態は学校によって異なります。
奨学金制度・特待生制度に興味がある方は、学校のホームページ等で情報を集め、志望校を決めると良いでしょう。
助成金制度を利用する
中学受験においては、助成金制度を利用できる可能性もあります。
助成金制度とは国や地方自治体が実施している支援制度のことです。
例えば、東京都は2023年から「私立中学校等授業料軽減助成金事業」と呼ばれる助成金制度を開始しました。
自治体によって実施している助成金制度は異なるので、現在住んでいる地域に助成金制度がないか確認してみてください。
慎重に塾を選ぶ
中学受験する多くのお子様は、塾に通います。
塾に通うことで中学受験に特化したカリキュラムで勉強を進められるだけでなく、受験に関するアドバイスなどサポートを得られるためです。
しかし、先述した通り、塾に通うには授業料だけでなく、テキスト代や模試・テスト代、季節講習代などに費用がかかります。
塾を選ぶ際は、授業の質やサポート力、コストなど、多角的な視点をもつことが重要です。
多角的な視点をもつことで、コストパフォーマンスの良い塾を選ぶことができます。
塾の説明会や体験授業に参加する場合、一箇所ではなく複数の塾に行って見積もりを出してもらい、比較検討すると良いでしょう。
なお、自宅から近い塾を選べば、交通費を抑えることができます。
併願先を絞る
中学受験にかかる費用を抑える方法として、併願先を絞る方法が挙げられます。
併願先を絞ることで、受験料を抑えられるためです。
私立中学校の場合、受験料は約2万円かかります。
例えば、私立中学校を6校受験すると、合計で約12万円の受験料がかかるのです。
第一志望の合格可能性が低い場合や、不安な場合は併願先を多めに考えても良いですが、費用を抑えたい方は併願先を絞ることをおすすめします。
一般的に中学受験における出願数は4〜5校と言われています。
合格可能性の高い学校を併願に含めるなどすれば、出願数を3校程度に抑えることも可能でしょう。
まとめ
今回の記事では、中学受験にかかる費用の平均総額、内訳、中学受験後にかかる費用、中学受験の費用を抑える方法について解説しました。
中学受験と聞くとお金がかかるイメージをもつ方が多いです。
実際に、中学受験に挑戦する場合、塾代や交通費、受験料など、さまざまな費用が必要になります。
さらに、中学受験を終えた後も、入学金や授業料、衣服代、定期券などのお金を用意しなくてはいけません。
中学受験にかかる費用に関して不安がある方は、奨学金制度・特待生制度を利用したり、公立中高一貫校を目指したりして、中学受験にかかる費用を抑えることが大切です。