中学生の理想的な睡眠時間!最低でも6時間?睡眠不足の解消方法

「授業中に眠気を感じて集中できない」
「寝つきが悪くなった気がする」

といった人は、睡眠不足に陥っているかもしれません。

睡眠不足は身体の健康だけでなく、精神状態や勉強面にも悪影響を与えます。

睡眠不足に陥っている人は、まずその原因を理解して改善を目指すことが重要です。

今回の記事では、中学生の睡眠不足問題、中学生の理想的な睡眠時間、睡眠不足が中学生に与える影響、睡眠不足を解消する方法について解説します。

睡眠に関して悩みを抱えている人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

 

中学生の睡眠不足問題

睡眠は、生活リズムを整える上で重要な役割を担います。

特に中学生は身体が成長する時期なので、十分な睡眠が取れていないとさまざまな弊害が生じます。

しかし、現在は以下のような理由で睡眠不足に陥っている中学生が少なくありません。

  • テストや受験勉強をするため
  • 部活動や習い事が忙しいため
  • スマートフォンを長時間使用しているため
  • 塾で帰宅時間が遅いため
  • 学校の宿題が終わらないため
  • ストレスを感じているため
  • 家の手伝いがあるため

近年はスマートフォンが普及したことにより、就寝前にスマートフォンを見る中学生が急増したことは、睡眠不足の原因として問題視されています。

 

中学生の理想的な睡眠時間

それでは、中学生はどれくらいの睡眠時間を確保するべきなのでしょうか?

厚生労働省が公開している資料「健康づくりのための睡眠指針の改訂について(案)」において、推奨されている子どもの睡眠時間は以下の通りです。

  • 〜2歳児:11〜14時間
  • 3〜5歳児:10〜13時間
  • 小学生:9〜12時間
  • 中学・高校生:8〜10時間

健康的な生活リズムを維持するためにも、夜更かしや朝寝坊に注意することが大切です。

 

中学生の平均睡眠時間

ニフティ株式会社のニフティキッズが2023年8月29日に公開した調査によると、小・中学生の平日の睡眠時間に関して、全体の27%が「8時間」と回答したことが明らかになりました。

「睡眠が足りている」と回答した中学生は33%で、半数以上が睡眠不足であることがわかっています。

さらに、中学生の39%が「授業中に居眠りしてしまう」と回答しました。

この結果から、睡眠不足と感じている中学生が多く存在することがわかりました。

それでは、睡眠不足だとどのような弊害が生じるのでしょうか?

 

睡眠不足が中学生に与える影響

睡眠不足が中学生に与える影響は、以下の通りです。

 
【学校生活面】

  • 学力低下
  • 不登校

 
【健康面】

  • 肥満のリスク
  • 肌荒れ
  • 成長ホルモンの減少
  • うつ病のリスク

 

【学校生活面】学力低下

睡眠不足に陥ると、成績不振や学力低下につながる可能性があります。

人間は睡眠中に脳の疲労回復や記憶の整理などを行います。

睡眠不足や就寝前のスマートフォン使用などにより、レム睡眠とノンレム睡眠の交替が上手く行われなくなると、睡眠の質が低下してしまいます。

睡眠の質が低下すると、脳の疲労回復や記憶の整理などが正常に行われません。

そのため、いくら勉強したとしても定着せず、成績が伸び悩んでしまうのです。

さらに、集中力や思考力にも影響を及ぼすため、授業中やテストのパフォーマンスも悪くなってしまいます。

 

【学校生活面】不登校

睡眠不足により生活リズムが崩れてしまうと、不登校になりやすいです。

文部科学省が公開している資料「中高生を中心とした子供の生活習慣が心身へ与える影響等に関する検討委員会(第4回) 議事次第」では、以下の事実が明らかになっています。

不登校の主な継続理由としては「朝起きられないなど、生活リズムが乱れていたため」という回答が全体の33.5%に及ぶことがわかっています。

さらに、睡眠不足を引き起こすと無気力になりやすく、学校へ向かう意欲も損なわれてしまうのです。

 

【健康面】肥満のリスク

意外と多くの人に知られていないのが睡眠不足と肥満の関係性です。

睡眠不足は肥満の原因となり、病気のリスクを高めます。

愛知県蒲郡市の資料「睡眠不足と肥満の関係」によると、平均睡眠時間が7~9時間の人と比較すると、平均睡眠時間が5時間の人で50%、6時間の人で23%に肥満傾向が見られたことがわかりました。

夜遅い時間に食事をしてしまうと、体内に脂肪が溜まりやすくなり、肥満につながります。

また、慢性的な睡眠不足にある人は、食欲が増しやすいので注意が必要です。

 

【健康面】肌荒れ

睡眠不足は、ニキビなどの肌荒れの原因となります。

肌が受けたダメージは肌のターンオーバーによって修復されます。

しかし、睡眠不足に陥ると、このターンオーバーに必要な成長ホルモンの分泌が乱れ、ターンオーバーのサイクルが乱れてしまうのです。

さらに睡眠不足でストレスを感じると、交感神経が活発になり男性ホルモンが分泌されます。

男性ホルモンは皮脂の分泌を促進する働きがあるので、角栓がつまりやすくなり、ニキビができてしまうのです。

 

【健康面】成長ホルモンの減少

睡眠不足が続くと、成長ホルモンの分泌量が減少する恐れがあります。

成長ホルモンは通常ノンレム睡眠時、いわば深い眠りについた時に多く分泌されます。

しかし、睡眠不足によりノンレム睡眠の時間が減ってしまうと、成長ホルモンが十分に分泌されなくなってしまいます。

成長ホルモンは身長の成長において大きな役割を果たします。

特に中学生は身長が伸びやすい時期ですが、睡眠不足により身長が伸びにくくなってしまうのです。

 

【健康面】うつ病のリスク

睡眠不足はうつ病のリスクを高めます。

心の病であるうつ病の原因はさまざまですが、ストレスはうつ病を引き起こす大きな原因の一つです。

睡眠不足によるストレスを感じる状況が続くと、無気力、イライラする、食欲不振などの症状を引き起こします。

うつ病になると過眠症状が出る場合もあり、先述した通り不登校の原因となります。

 

中学生が睡眠不足を解消する方法

ここでは、以下の中学生が睡眠不足を解消する方法を解説します。

  • スマートフォンやパソコンを就寝前に触らない
  • 身体を動かす
  • 医療機関に相談する

 

スマートフォンやパソコンを就寝前に触らない

睡眠の質を高めるためには、スマートフォンやパソコンを就寝前に触らないことが重要です。

スマートフォンなどの画面から発せられるブルーライトは、眠気を感じさせるホルモンであるメラトニンの分泌量を抑制する働きを持ちます。

また、スマートフォンは夜ふかしの原因です。

「あと10分だけ」と思っていても、1時間2時間が経過してしまったという経験がある人は多いのではないでしょうか。

スマートフォンやパソコンは別の部屋に置くなどして、対策してください。

 

身体を動かす

睡眠不足で悩んでいる人は、日中に身体を動かすことをおすすめします。

身体を動かすことで身体が疲労を感じ、眠りやすくなるためです。

また、適度な運動はストレス発散にもなります。

塾や学校の宿題で忙しい場合でも、1日15分ジョギングする、階段を積極的に使うなどして、身体を動かすことを心がけましょう。

 

医療機関に相談する

睡眠不足が慢性化すると、あらゆる病気のリスクが高まります。

睡眠不足が改善されない場合は、医療機関に相談してください。

専門的な知識を持った医療機関に相談することで、原因を解明し、適切に対処することができます。

不眠症に特化した医療機関等もあるので、まずはカウンセリング等を受けてみましょう。

睡眠に関する問題は多くの人が抱えているものなので、1人で抱え込まず、まずは保健室の先生、保護者、知人など、周りの人に相談することが大切です。

 

まとめ

今回の記事では、中学生の睡眠不足問題、中学生の理想的な睡眠時間、睡眠不足が中学生に与える影響、睡眠不足を解消する方法について解説しました。

近年はスマートフォンが普及したことにより、中学生の睡眠不足問題は深刻化しています。

中学生の睡眠不足は成績不振などの学習面に影響を及ぼすだけでなく、成長期である中学生の身体にも悪影響です。

就寝前にスマートフォンやパソコンの画面を見ない、身体を動かすなどして、睡眠の質を高めましょう。

もし状況が改善されないようであれば、医療機関に相談して適切なアドバイスをもらいましょう。

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